損して得取る


どうも、東出です。

 

「フィジェットトイ」というものをご存じですか?

 

フィジェットトイとは、手持ち無沙汰な時に触って遊ぶことで、落ち着きや集中力を得られるように設計された玩具のことで、一昔前に流行った無限プチプチやら無限枝豆やら(古い?)はその一例です。最近はそういったおもちゃを収集しているのですが、特にハマっているのがこのおもちゃ↓

いくつかの歯車が立体的に組み合わさって球体になっているのですが、この歯車をくるくる回すことでこんな感じに形を無限に変えることができます↓

長時間の作業をして頭が煮詰まったときや集中力が切れたときに、リフレッシュのつもりでくるくる回していると、ほどよく脳が休まる感覚がして良いんですよ。先日は映画を見ながらずーっと手元で回していました。気になる人が居れば貸しますから声をかけてください。

 

…脳と手の関係はかなり密接で、脳は手を動かすのにかなりのリソースを使っています。

 

「ペンフィールドのホムンクルス」で検索してみてほしいのですが、人間の脳がどれだけ手と密接な関係にあるのかがわかります。

 

手を使えば使うほど脳は活性化しますし、特に小中学生は手を使うことで脳の成長を大きく助けることにつながりますが、最近は教育の現場で手を使う機会が激減しているなと感じています。

 

具体的にはタブレットとスマホの登場です。私は基本的にこれらを学習に使用することをめちゃくちゃ嫌っています。理由は簡単に勉強した気になれるから。

 

問題もすべてデジタルでチェックしてすぐに答えが分かり、板書の内容も写真に撮って保存すればすぐに見返せます。便利ですよね。ですがその便利さは逆に子供の脳の発達の機会を奪っているとも言えます。

 

板書をノートに書き、わからないことは紙の辞書で調べメモを取る。ページを繰る動きもメモを取る動きも、すべて手を使っています。タブレットはタッチすれば終わりですが、アナログな勉強方法はその何倍も労力がかかります。ですが、その労力が同時に脳みそを鍛えることにつながります。

 

私が見ている生徒も板書を写真で済まさずにノートをしっかりとっている子ほど、思考力は高い傾向にあります。もちろんノートの板書が復習に役立っているのでしょうが、手を動かす習慣がついていることも学力の向上に影響している面もあるでしょう。

 

実際、タブレット学習が推進されていたヨーロッパでも、タブレットを導入してから学力が大きく下がったという研究結果が出ており、撤退の流れになっているそうです。

 

面倒だなと思うことも、手を抜かずにやってください。意外と成果が出るかもしれませんよ。